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特集
地上IoT LPWA通信による 低価格、外部電源不要な水位モニタリング
近年、多発している大雨や、台風による洪水の際、中小河川での水位データの収集に基づく迅速かつ適正な避難指示が求められています。現在大河川では水位情報システムが整備されていますが、予算の制約から中小河川での監視システムの整備はまだ進んでいません。
そこでイニシャルコスト通信コストともに低価格、外部電源不要な通信システムとして整備が進んでいるLPWA通信による水位監視IoTに注目しました。
LPWAの普及が進んでいる富山市で、実績の豊富な㈱クロノクス社よりテスト用水位計をお借りして、長野におけるデータ収集テストを行いました。
今回はデータ取得テストに必要な最小限のシステムを用意しました。
制御BOXからGPS受信機と水深測定センサー(圧力測定式)が外に出ています。
(LPWA通信アンテナは制御BOX内にあるので見えません)
この装置で使用している通信はソニー独自のLPWA通信規格ELTRESを用いたものになります。
羽生田鉄工所の横を流れる側溝水路にセンサーを入れ制御スイッチをON。
測定場所に到着から測定開始まで2分足らず。
この後、測定開始初めに1回必要な水位校正の調整に15分ほどかかりました。(慣れれば5分ぐらいで出来そう)
水路の水位は一定のまま変化がないので次は500リットルのバケツに水を入れたり、排水ポンプで水を出しながら水位変化の大きな観測テストを行うことにしました。
測定間隔1分、水位の変化約2cm~3cm/分で測定した結果です。
実測値とセンサーでの計測値の差は約±2cm以内となりました。
また台風時などの早い水位変化にも十分追従できる測定レスポンスは有ることが確認できました。
LPWAを使った水位測定の実証を募集しております
- 実際の水路や河川での実証を請負います。
- 長期にデータ観測した場合の安定性や温度変化や測定間隔によるバッテリーの消耗の変化を実導入前のテストとして行うことをお勧めいたします。
- 新設や現在設置済のシステムと置き換えた場合のコスト削減試算をご相談ください。
- 山間部など電源の無い場所での通信可否テスト行います。
- モニター画面などお問い合わせいただければご案内させていただきますのでお気軽にお問い合わせください。
次回は長野で毎年課題になる積雪観測のテストを計画しています。
LPWA通信によるIoT機器は他にも色々あります。
実証テストを行いたいテーマありましたらご相談ください。